ぼくの将棋歴⑧
【大学3年 将棋部】
将棋を再開し、将棋教室のOBである他大学の将棋部員と交流する中で、
「学生将棋」というものに少しずつ興味を持つようになった。
初めて部室を訪れたのは、確か3年生の6月頃だったように思う。
部室には2~3人いて、そのうちの1人、2年生の青年と将棋を指すことになった。
角交換四間飛車を採用し、終盤まで難しい将棋だったが、負けてしまった。
感想戦では終盤の検討をみっちりやった気がする。
また来るという約束をして、その日は帰宅した。
部長を務めていた卓球部の活動が忙しく、次に行ったのは確か10月くらい。
その時はもっと人がいて、いろいろな人と将棋を指した。
同学年の3年生の人と序盤について熱く語り合った記憶がある。
とにかく、将棋を指すことが面白かったし、ぼくのような外様も受け入れてくれる土壌があったのはありがたかった(その土壌がなければ、今のぼくはないと思う)。
そして、土曜日に開催されている「研究会」に参加させてもらうことになった。
研究会では、30分切れたら30秒の将棋を3局指した。
うっかり癖は相変わらずで、中盤で必敗になったり、序盤で王手銀取りを掛けられたりしたけど、うまく粘って2連勝することができた。
3局目は次期主将の2年生が相手をしてくれた。やっぱり序盤で失敗して、妖しい手で粘ったけど全然歯が立たなかった。
「やっぱり強い人はミスをしないな~」とか、そんなことを思った。
【大学3年秋 古豪新鋭戦】
関東の大学将棋界では、春秋の団体戦シーズンの後に「古豪新鋭戦(非レギュラーの慰安戦的要素が強い大会)」を開催していた。
2日目に欠員が出るということだったので、飛び入りで参加させてもらうことになった。これがぼくの大学将棋デビュー戦である。
団体戦なのに何とも無責任だが、ピクニック気分で会場に行った記憶がある(勝負に甘い…?)。
3局指して、結果は3連敗だったように思う。内容的には満足いく将棋が多かったが、受ければ勝勢の将棋(その順も見えてる)を詰ましにいって逆転負けしたり、当時はまだまだ勝負に対する甘さがあった(つまり、小学生の頃に先生に注意されたことは全然改善できていない…)。
団体戦のメンバーには申し訳なかったが、大学将棋でもある程度やれる自信になった。
【大学4年春 入部】
大学4年になり、正式に将棋部に入部させてもらった。
「やっぱり本番の団体戦に出たい!」と思ったから。
将棋部で将棋に向き合うことをしないと、きっと後悔するから。
団体戦は春と秋2回あり、そのメンバーは研究会の結果や対外試合の結果を参考に決定される。
春のメンバーはすでにほとんど決まっていたから、ぼくは秋の団体戦でのメンバー入りに全てを懸けることになった。
当時は、「まぁ~レギュラー格にはなれなくても、メンバー入りはできるだろう」とか楽観的に考えていた。ライバルといえる準レギュラー格には勝ち越しており、その資格は十分とも思っていた。
しかし、その考えの浅はかさ、そして勝負の厳しさを、この1年間で思い知ることになる。
(つづく)