「見えていない」ということ
強い人と指していると、「自分には見えていない筋が、相手には見えている」ということがよくある。
それで完敗してしまうこともあるし、逆に幸いすることも。
最善手は▲45桂(評価値-500くらい)で、実際相手は強いのでそう指した。でも、後手の人は▲同銀(評価値-2000くらい!)と取られたときの対応が分かっていなかった。
では、▲同銀と取られたとき、潜在的な評価値-2000を具体的にする差し手は?(答えは記事の最後に)
…とまぁ、「相手には見えているけど、自分には見えていない」が故に、読めてる-500の筋に相手を誘導できたという情けない話。
▲45桂以下、△78歩成▲同玉△77歩▲同玉(疑問手)△85桂▲86玉△75金(結果図)以下制勝。途中▲77同玉では▲67玉とかわす方が難しいけど、△75桂▲77玉△79角成▲73飛△72金▲74飛成△84金くらいで後手有利。
最初の△77歩は形で指してしまったけど、「形」の裏には往々にして潜在的な好手・妙手が潜んでいるわけで。
30秒、相手の考慮時間も合わせれば1分くらいで、こういうところまで見えるようになりたいものです。
家にいてずーっと24指してるのも飽きてきたので、気になった局面、勉強になった局面、覚えておきたい指し手、あと雑談などを気ままに遺していこうかなと思います。
答え合わせに行きましょう。
△78歩(!)と銀を吊り上げたスペースに歩をねじ込むのが正解。△79角成以下の詰めろなので▲同玉ですが、以下△79金(!)▲88玉△68角成(!)(派生図2)。
以下▲同銀なら△48飛成▲同金△78飛、▲45桂なら△78金▲97玉△77馬で勝ちます。
「△68角成(または△79角成)を極限まで効果的にして、△48飛成を実現する」という方針がたてば、自ずと△78歩に導かれ…
ねーよ。
・・・△78歩~△79金の手順、浮かばなかったわぁ。無限大の伸びしろ。
今回はこんなところで。