ふりびしゃにっき

四間飛車を愛するアマチュア将棋ファンが、気が向いたときに書くブログです。

意外と危ない玉

今日の課題図はこちら。後手のぼくが苦し紛れの勝負手を指した局面。

 

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▲64歩に△53金右とかわした局面。3手後に決め手があります。

評価値はここで先手に+6500くらい。つまり決め手が見えれば先手が勝ちます。

実戦はここから▲53角成△同歩▲63歩成で次図へ。

 

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後手玉は風前の灯火。先手玉は堅陣。ところが…

先手玉は囲いに収まって、後手玉は玉そばにはと金。しかし、この瞬間が詰めろではないので、逆転の一手が生じてしまいました。

つまり、課題図での先手の勝利条件は、「角を渡した瞬間に後手玉に詰めろをかけ続けること」。ぼくはその条件が難しいだろうと思って金を寄ったんです。…まぁ、妙手を逃してもらっただけで、本当は負けてましたけど。

 

ところで…逆転の一手、見えましたか?

 

 

上図以下、△49成銀(次図)まで、後手の勝ち。

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一回王手を利かすのが盲点なのです。

一見、王手は追う手で逃がしているようですが、▲28玉に△47銀不成(結果図)が継続手。

 

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先手を持っての最善の粘りを考えてみましょう。49の成銀が取れたら正解。

 

△38銀成以下の詰めろですし、▲同金には△39角から詰みます。(最悪、いざとなったら飛車を取ればいいしね。)

 そんなこんなで、内容はボロボロですが、なんとかごまかしました。

 

 

では、課題図に戻って。

正解の決め手は▲53角成△同歩に▲33角!

 

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なんということでしょう。

 

局面は▲53飛成以下の詰めろ(△同金と取れないのが▲33角の効果)ですし、△33同金にも▲53飛成△52歩▲42金以下、ぴったりの詰みがあります。

こんなぴったりした手があったんだねぇ。

 

それでは。